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ええ、断固として、違います(笑)
お待たせしました。
行ってまいりました、Yさん宅へ。
Yさんでピンと来られない方は、こちらをどうぞ。
(Yさん伝説:1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,)
いやあ、続きますねえ。
Yさんは、相変わらず、お元気です。
私より、はるかに生命力にあふれていらっしゃいます。
最近、桜島が噴火しましたね。
それに触発されるかのように、「Yさんマグマ」も脈々と波打っていたのです。
ふつふつと煮えたぎる火口に誘(いざな)われる私。
はて、その運命やいかに。
「はい、ここに置いておきますね。」
今日は、夕方、Yさん宅へ出張治療。
しかし、頼まれた品物があったので、昼前にお届けにだけ、うかがいました。
そのまま、別のところへ出張治療にうかがって、夕方、再度、Yさん宅に戻る予定です。
「先生、もうお昼は食べられました?」
「はい、お気遣いなく。出る前に、しっかり食べてきましたので。」
「あら、そおー。」
不満そうなYさん。
「えっ、もしかして・・・。」
「先生がお昼頃に寄ってくれるってことだから、お食事を用意していたんです。」
「あっ、そうでしたかあ。それは、申し訳ありません。」
さすがに、家を出る前に食べてきた直後ですからね。
ちょっと入りません。
「特製のヤキメシなんですよ。」
「いやあ、それは美味しそうですね。」
「そうよ、スペシャルなんですよ。」
「では、夕方戻ってきた時に頂いてもよろしいですか?」
「あら、そうしてくれます。でも、そうなると、先生、ちょっと大変よ。」
「えっ、何が大変なんですか?」
「それは、まあ、楽しみにしていてください。フフ。」
う~ん、これは危険ですねえ。
普段、私にとって「大変なこと」を大変と思っていないYさんですからね。
そのYさんが、「大変よ」と警告されているわけです。
これは、気を引き締めなければなりません。
すでに、私の心の中では、ネズミが逃げ出し、ナマズが騒いでいます。
しかし、ゆっくり詮索している間もありません。
すぐに、昼からの出張治療先へ車を走らせます。
その日は、昼からも数件、出張治療のご予約を頂いていたんです。
次から次へと移動しているうちに、「警告」のこともすっかり頭から消えていました。
そして、18時頃、再び、Yさん宅へ。
「いやあ、遅くなりました。」
「はいはい、お疲れ様です。」
「では、早速、治療に。」
「ちょっと待って!」
早くもYさん得意の「ちょっと待って」攻撃です。
「はあ」
「先生もお腹すいていらっしゃるでしょ?」
「そうですね。そう言えば。」
「先に、お腹を落ち着かせてもらってから、ゆっくりと治療をしてもらいます。」
「ありがとうございます。お昼のヤキメシですね?」
「ヤキメシは、あーとーで。」
「そうなんですか。」
「まずは、この海老の押し寿司を召し上がってください。」
この海老の押し寿司は、近鉄百貨店の地下で購入されたYさんお気に入りの一品です。
海老がプリプリの歯ごたえで、ほんと美味しいんです。
「いやあ、ごちそうさまでした。」
「どうですか?これで、小腹も膨らんだでしょ?」
「はい、しっかりと。」
っていうか、5カンもあったんです。
小腹どころか、ご飯は、もういいかなってかんじです。
「では、治療にかからせてもらいましょうか。」
そうして、いつもどおり、Yさん、お母さんの順番で治療させてもらいます。
お母さんの治療中、台所でこまめに動かれるYさんの気配が伝わってきます。
台所は、治療させてもらっている居間の隣なんですね。
すき間から盗み見ると、大皿を食卓に並べていらっしゃいます。
あれ、私以外に今から来客があるのだろうか?
タバコ屋さんであるYさん。
すでに、店のシャッターも降ろしていらっしゃいます。
う~ん、これは、油断ならないぞ。
隙をみて、胃のツボである背骨(胸椎10番)を叩いておきます。
「あのー、Yさん。お母さんの治療が終わりました。」
「はい、お疲れ様です。ささ、お食事の用意ができてますよ。」
Yさんは、95歳のお母さんと二人暮らし。
だから、食卓はそれほど大きくありません。
鍋やフライパンの近くには、別のお皿が置かれています。
しかし、とりあえず、食卓には、カレーが用意されていました。
過去記事でもご紹介しましたね。
Yさん宅は、昔、喫茶・軽食のお店を経営されてました。
その名物料理がカレーだったんです。
今でもスパイスから手間暇かけて、丁寧に作られています。
当然、カレーの右サイドには、忘れてはいけないこの一品。
これでもかと、ラッキョが盛られています。
「いつもありがとうございます。では、頂きます。」
いつもどおり、スパイスのブレンドにおけるYさんの蘊蓄に耳を傾けます。
料理のできない私も、「秘伝」を覚えてしまいそうです(笑)
いつもながら、手の込んだ力作です。
しかし、さきほど、海老の押し寿司を頂いてます。
いくら本格的な手作りカレーでも、少しペースが鈍ります。
「あら、先生。少し辛かったかしら?」
「いえいえ、辛いのは好きですよ。」
「じゃあ、甘酸っぱいので中和したらいいですよ。」
ということで、着実に減っていってたラッキョ。
見事、振り出しに戻されてしまいます。
カレーは半分に減っていながら、ラッキョのお山だけ、元通りに復元されてしまいました。
「先生、おかわりは?」
「いや、もう結構です。いつもながら、美味しいカレーでした。」
「そうですか。じゃあ、次にいきますよ。」
「次・・・ですか?」
「そうよ。今日、先生が来られるから、用意してたのよ。」
そういって、フライパンの横に置かれた大皿を食卓へ運ばれます。
「焼肉ですか?」
「そう、このお肉はね。知り合いのお肉屋さんに頼んで、とっておきの・・・(後略)」
春の連続ドラマ『焼肉一代記』が始まります。
どうやら、特上カルビの切れはしを格安で分けてもらったとのこと。
それを塩焼きして、専用のタレをかけて召し上がるそうです。
「さあさあ、いちおう、3人前用意してもらいましたからね。」
「えっ、3人前ですか?」
確かに、食卓には、Yさん、お母さん、私と3人います。
「と言っても、私はダイエット中だから、ひと切れだけ頂きます。」
「はあ」
「お母さんは、あんな年だから、まあ、ふた切れでいいわね。」
そう言って、大皿からお箸でつまんで、ご自分とお母さんの小皿に取り分けていかれます。
「ささ、後は先生、若いんだから、しっかり召し上がってくださいね。」
「・・・。」
計算すると、こういうことです。
<3人前-3切れ=3人前弱>
いくら特上カルビでも、これは厳しいですねえ。
だったら、最初から1人前でいいように思うんですが。
そこは、お肉屋さんとの関係もあるんでしょうね。
「・・・では、頂きます。」
「ちょっと待って!」
「はっ?」
「先生、お肉だけ食べるつもりですか?」
「えっ?」
まさか、これ以上・・・。
「ご飯よ、ご飯。」
「えっ、ご飯ですか!?」
「そうよ、しっかり炊いてあるんだから。」
「はあ」
「先生が食べないと、誰が食べるの。」
別に、誰に食べてもらってもいいんですが(笑)
っていうか、さっき、カレーを頂いたところなんですけど。
「このカルビはね、特製のタレをご飯にしみこませて、一緒に食べるのが最高なのよ。」
「はあ」
確かに、特上カルビだけあって、やわらかくて、肉汁たっぷりです。
これは、お腹が減ってたら、最高に美味しかったと思います。
しかし、かなり濃い味付けです。
残したところで、Yさん宅では、誰も召し上がらないでしょう。
せっかく用意してくれてたんだし。
感謝、感謝。
自分にそう言い聞かせて、1枚、1枚、噛みしめながら頂きます。
「いやあ、ごちそうさまです。」
「あら、先生、よく食べられましたね。」
「ほんと美味しかったです。さすが特上カルビですね。」
「そうでしょ。でも、もう満腹みたいですね?」
「そうですね。もう十分頂きましたから。」
「やっぱりヤキメシは、もう入りませんか?」
「・・・。」
そう言って、食卓には、ヤキメシの大皿を持って来られます。
昼間に用意して頂きながら、頂けなかった一品。
これまた、本格的でハムやピーマン、卵など、カラフルで具だくさんです。
「美味しそうですね。」
「そうでしょ。例えば、このハムはね・・・(後略)」
これも、作って頂いたYさんの気持ちを考えると、おいしく頂きたいところです。
しかし、量が半端ではありません。
どう見ても「2.5人前」はあります。
「いやあ、ご飯はもうたくさん頂いてしまいましたし・・・。」
突然、それは発生しました。
緊急地震速報を出す暇もありません。
「Yさん火山」が、不意に噴火したのです。
はい、みなさん、用意はいいですか?
歴史的な名言・・・いえ、迷言ですよ。
「あら、でも、具だくさんだから、おかずみたいなもんでしょ。」
「おかず」ですか?
ヤキメシが「おかず」ですか?
ここで、大事なポイントがあります。
「おかず」と「おかずみたいなもん」は、似て非なるものだということです。
いくら「よっちゃんイカ」と言い張ったところで、原材料名は「タラ」なのです。
どう考えても、主食でしょう、ヤキメシは。
いくら具が多いところで、メインは「米」です。
とは言うものの、いかにも私のために作ってくれましたと言わんばかりの盛り付け。
う~ん、これはプレッシャーがかかりますね。
脳細胞をフル回転させて、ファイナルアンサーを探し出します。
ライフラインも使えず、自分だけが頼りです。
そこで、私が出した答えとは・・・。
はい、お待たせしました。
「続きは明日」です。
では、今宵はこのあたりで。
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