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2009年09月18日 00:01

緊急特番!「禁断の果実」

「寝るんじゃない。眠ると死んでしまうぞ!」

急速に体温を奪われていく彼の身体。

このまま、ただの冷たい物体になってしまうのか。

そう、私は、どうすることも出来なかったのです。

彼の黄色い肌が変色していくのを・・・。


本日、緊急特番。

急遽、予定を変更してご報告致します。


あのー、最初に申し上げておきます。

繰り返し申し上げておりますとおり、このYさん伝説。

私は、書きたくて、書いているのではありません。


そりゃ、好きでやらせてもらっているブログです。

でも、伝説は、執筆にかなりカロリーを消費します。

だから、大体2~3ヶ月に1回くらいがいいなあ。

そう思っているんですね。


しかし・・・しかしながら。

書かざるを得ない状況に追い込まれているわけです。

だって、今、帰宅したところですよ。

まだ、着替えてもおりません。


申し訳ございませんが、予告しておりました「Kくんミニ伝説」。

次回に繰り越しということで、ご了承願います。

っていうか、すっかりそんな気分が吹き飛んでしまいました。

Kくん、ごめんね。



本日も行ってまいりました。

Yさん宅です。

Yさんでピンと来られない方は、こちらをどうぞ。

(Yさん伝説:101112131415161718192021222324252627282930


「さあ、先生。今日もゆっくり召し上がってくださいね。」

「いつもありがとうございます。では、頂きます。」

いつもと同じような穏やかな幕開け。


本日のメインディッシュ。

Yさん特製「カレーシチュー」。

・・・だそうです。

ご本人がそうおっしゃってますので。


ただ、このカレーシチュー。

普通の料理人では、なかなか作ることができません。


えっ、でも、私はお料理には自信がある?

あら、そうですか。

これは、失礼致しました。


それでは、奥様。

僭越ながら、レシピをご案内致します。

どうぞ、ご家庭でもお試しください。


さあ、メモのご用意はよろしいですか?


<Yさん特製「カレーシチュー」のレシピ>

①肉じゃがに必要な材料。

②シチューに必要な材料。

③カレーに必要な材料。

④ほっておくと、何時間でも立ち話ができるYさん。

⑤その話をじっと耐えて聴くことのできるたばこの自販機補充のお兄さん。


以上でございます。

どれひとつ欠けても、この特製メニューは完成しません。

特に、④と⑤が、ポイントになります。


「へえー、カレーシチューですか?」

「そう、カレーシチューと名付けました。」

「っていうと、元々は、そうじゃなかったんですか?」

「そうなのよ。実は、最初は、肉じゃがを作るつもりだったのよ。」

「肉じゃがですか・・・。」

「ところがね、作っている最中に、来ちゃったの。」


生理ではないな、と思いながらも。

「どなたか、お客さんですか?」

「違うのよ、たばこの自販機の補充に来るお兄ちゃんよ。」

そりゃ、向こうも仕事ですから、来られますよね。


そうそう、初めてご覧の方のために。

Yさん宅は、たばこ屋さんです。


「そしたら、あのお兄ちゃん。話が長いのよ。」

「はあ、そりゃ、大変でしたね。」


多分、当のお兄さんにうかがったら。

きっと全く逆の答えが返ってくることでしょう。


双方の発言に対する信用性。

これを定量的に表してみましょう。

古いところで、『クイズダービー』で例えるなら。

・たばこ補充のお兄さん→はらたいら=倍率3倍。

・Yさん→篠沢教授=倍率18倍。


「そしたらね、もう肉じゃがが焦げかけてたのよ。」

「はあ、それはまた、ゆっくり話しこんでおられたんですね。」

「そうなのよ。もう困ったぐらいに話し好きでね。」


お兄さん、ご安心ください。

ただいま、検察側から一方的な論告求刑を頂いております。

しかし、私は、あなたの無罪潔白を固く信じております。


「で、もうじゃがいもが溶けてなくなっちゃったのよ。」

「そうですね・・・見た目にもありませんね。」

「だから、代わりに冷蔵庫にある野菜をジャンジャン放り込んでやったのよ。」

「はあ、ジャンジャンですか。」

「そう。ええい、もう、シチューにしてやれって。」

「・・・もしかして、これ、大根ですか?」

「そう、大根もあったのね。」


この臨機応変さが、Yさんの魔力・・・いえ、魅力のひとつ。

「そしたら、野菜を入れ過ぎたんでしょうね。」

「はあ。」

「水臭くなっちゃったんです。」

「ほお。」

「だったら、カレー粉を入れちゃえって。」

「そうなるんですね?」

「そうなるんです。」


全国の主婦のみなさん。

そういうもんなんですか?


「いやあ、だから、これ。失敗作なんですよ。」

「いや、そんなこと、ないでしょ。美味しそうな香りが漂ってますよ。」

「そうお。じゃあ、先生。早く食べて、食べて。」


失敗作とおっしゃった割には、目を輝かせながら、鍋からお皿によそってくれます。

当然、ご本人は「失敗」などとは、これっぽっちも思っておられません(笑)


「んっ!これは、美味しいじゃないですか。」

「でしょ。これが、意外になかなかイケるんですよ。」


Yさんもひと安心といった表情。

いや、ほんとに美味しかったんですよ。

さすが元喫茶&軽食のお店を経営されていただけのことはあります。


「先生。実は、コレ、隠し味があるんですよ。」

「えっ、隠し味ですか?」

できたら、そのまま、隠しておいてほしい気もしますが。


「どう?分かります?」

「さあ・・・でも、後味がほのかに甘いですね。」

「あら、さすが先生。いいとこに気付いたわね。」

「りんごなんて、ありきたりですよね?」

「そうよ、りんごじゃないわよ。」

「とにかく、砂糖以外の甘みですね。」

「そうよ。私は、砂糖は使わないの。」

「何か甘みのある果物かなあ。」

「そうそう。イイ線、いってますよ。」

「う~ん、降参です。教えてください。」

ここは、降参しておかないとイケませんね(笑)


「へへえ。実は、梨を入れたんですよ。」

「えっ、梨ですか。」

「そう、梨なの。」

「確かに言われてみれば、これは、梨の味がしますね。」

「私は、よくお料理に使うのよ。」

「へえ、そうでしたか。」


なるほど、この優しいさわやかな甘みは、梨でしたか。

いやあ、さすが料理人ですね。


「でも、実は、もうひとつ、隠し味があるの。」

「えっ、まだ、あったんですか?」

「そうよ。よく味わってください。分かりませんか?」

「う~ん、何でしょうねえ。」

料理がダメな私には、難しい質問です。


「いやあ、分かりません。教えてください。」

「実はね、バナナも入っているのよ。」

「えー、バナナだったんですか。」

言われてみれば、後味の甘さにバナナの風味が。


「さすが、プロの料理人は、違いますねえ。」

「いやあ、まあ、冷蔵庫にあるものでね。」

「安易に砂糖を使わず、手間暇かけておられますね。」

「いえいえ。でも、まあ、何とかなるものでしょ?」

「何とかなんて。ほんと他では味わえない創作料理ですよ。」

「そうおー。」

Yさんのご機嫌も麗(うるわ)しいひと時。


しかし、忘れてはいけません。

そこが、「混沌の世界」であることを。

そんなひと時の安らぎなど、長くは続かないのです。


「そうそう、先生。忘れるところだったわ。」

「は?」

「実は、その梨を冷蔵庫に冷やしてたんです。」

「ああ、そうなんですか。」

「そう、デザートにと思って。」

「それは楽しみですね。ありがとうございます。」

「じゃあ、先生。冷蔵庫からとってもらえますか?」


いつもながら、テトリスの世界へ足を踏み入れます。

「あのー、梨はどこですか?」

ラビリンス(迷宮)の中から、梨ひとつを探しだすのは、容易ではありません。

「ああ、一番下の段の奥の方です。」


今日、食べるデザートなのに、なぜ、奥なんだろう?

そんな疑問を抑えながら、探索にかかります。

「えーと、梨、梨っと。」


のんびりと梨を探す私。

その時、視界の片隅に見過ごすことができない何かが映りました。

「ん?こ、これは・・・。」


本来なら、ここで、「続きは明日」になるところです。

しかし、昂ぶった私の神経が、それを許しません。


それを目にした瞬間。

一気に私の体内でアドレナリン濃度が上昇します。


「Yさん、Yさんっ!」

「は?」

「これ、これ。このバナナ。」

「ああ、今日、料理に使った残りですよ。」


実はね、もらってきたんです。

ええ、そのバナナです。


この衝撃をいくら文章で伝えようと思っても、伝えきれるものではないだろう。

だったら、実物を見て頂くしかない。

・・・ということで、Yさんに拝み倒して頂いてきました。


コレです。

裏側がコレです。


「・・・。」

「先生、どうしたの?」

「Yさん、このバナナって、なかなか熟成してらっしゃいますね。」

「ああ、ちょっと黒いでしょ。」

私には、「ちょっと」とは思えないんですが・・・。


「・・・これ、冷蔵庫に入れられてたんですよね?」

「それがね。冷やしておいてもね。外に出したら、一気に黒くなったんです。」

あのー、とても、昨日、今日、黒くなったとは思えないんですけど。


さあ、みなさん、よろしいですか?

次の瞬間、歴史的な迷言・・・いえ、名言が生まれました。


はい、いつもどおり、丹田に意識を集中してください。

でないと、あちらの世界へ連れて行かれますよ。


さらに、ご注意ください。

あまりの魔力の強さに、水晶のお守りなど、ヒビが入ってしまうかもしれません。

はい、私の問いに対するYさんの答えです。



「このバナナもね、きっと凍傷にかかったんでしょうね。」



とぉーしょおー!!!

凍傷ですか?

バナナが?

冷蔵庫で冷やし過ぎたから?

黒くなったのは、まさしく凍傷による血行不良だと?


「いや、2本使おうかって思ったんですけどね。」

「はあ。」

「味見をしたら、十分、甘かったから。」

「そうですね。これぐらいで、ちょうどかもしれませんね。」

「でしょ?」


今日、料理に使われたもう片方も。

多分、同じく凍傷にかかっておられたんでしょうね。


で、どうしても、みなさんに実物を見て頂きたくてお願いしたんです。

「あのー、Yさん。このバナナ、頂いてもよろしいですか?」

「えっ、そんな黒いのを?」

「はは、いえ、実は、大のバナナ好きでして・・・。」

「多分、まだ、大丈夫だとは思いますけど・・・。」

っていうか、そんなギリギリのバナナを使われてたんですか。


「いやあ、ちょっと黒いほうが甘くて美味しいと思うんですよ。」

「あっ、そうそう。そんなにバナナがお好きなら、ちゃんとしたのがありますから。」

「えっ?」


「ちゃんとしたの」って・・・。

じゃあ、これは「ちゃんとして」ないんですか・・・。


で、追加でもらって来たのがコレ

ちゃんと黄色いバナナがあるんじゃないですか・・・。

できたら、お料理にもそちらを使って頂きたかったような・・・。

まあ、これも古いものから順番に使うというYさん宅のルールなんでしょうね。


この黒いバナナ。

私、個人的には「アウト」かなあと。

しかし、「お供えご飯」の反省もあり。

ここは、専門家の意見も事前に訊いておこうと。


ちょうど中学校の同級生のHさん。

青果の卸売業をされています。

わが家も新鮮なフルーツを何度も頂きました。


帰宅後、すぐにデジカメでバナナを撮影。

早速、メールでHさんに送信。


「夜に突然、ごめんね。」

「どうしたの?」

「どうしても、見てほしいものがあって。」

「何、何?」

「今、メールで送ったから、とにかく見てくれる?」

「どれどれ・・・!!!」


「これって、もしかして?」

「そう、Yさん宅のおみやげ。」

「(笑、笑、笑)ちょっと、ちょっと待って・・・ひー、息が苦しい。」

しばらく笑い転げるHさん。


「で、私にどうしろと?」

「専門家の目から見て、これってアウトかな?」

「まず、専門家どうこう言う以前に。」

「はい。」

「これを客人に出せるYさんがすごい。」

「そうやね。すごいよねえ。」

「まず、そこに感動。」

「でも、今に始まったことじゃないしね。」

「なるほど、そうやよね(笑)」


「で、専門家として。」

「はい、是非。」

「もし、うちの店が商品として取り扱った場合。」

「はい。」

「間違いなく、取引停止です。」

「・・・だろうね。」

「長年の信用を全て失います。」

「・・・想像できます。」


「でも、いち主婦として見た場合。」

「はい。」

「これぐらいなら、多分、大丈夫よ。」

「えー、そうなの。」

「うん、きっと甘くて美味しいと思うよ。」

「へえー、そうなんや。」

ちゃんと訊いておいて良かったあ。


「中身は、どうだった?」

「いや、まだ、皮をむいてないんだけど。」

「中は、まだ、ちゃんと黄色だと思うよ。」

「ほおー、そっかあ。」


で、その中身がコレです。

この写真は、Hさんに判定してもらってないんですね。


「えーと、皮をむいてみたんだけど。」

「どうだった?」

「確かにほぼ黄色だね。」

「でしょ?」

「でも、ちょっと黒いところもあるような。」

「それは、何かモノがあたったのよ。」

「へえー、そうなんだ。」

「うん、何かモノがあたると、そこは黒くなりやすいの。」

さすがにプロの意見です。


「でも、皮の内側まで、ちょっと黒いんだけど・・・。」

「う~ん、それはちょっと見てみないと何とも・・・。」

「で、バナナって、急に黒くなるの?」

「そうねえ、今日、冷蔵庫から出して、ここまで黒くはならないはね。」

「でしょ?」

「よく見ると、この黒さは、ちょっと歴史を感じるわね。」

「素人目にもそう思います。」


「ただ、元々、売られていた時点で古かったとしたら。」

「したら?」

「確かに、すぐに黒くなるわね。」

「はあ、そういうものなんだ。」


おかげさまで、バナナに造詣が深くなりました。

Hさん、突然の電話に快く回答してくれて、ありがとう。


なぜかアボガドまでお土産にもらってきちゃいました。

ついでに、アボガドの皮のむき方、食べ方について、約10分間のレクチャーまで受けてしまいました。


今、私の目の前に皮をむいたバナナがあります。

「まんまんちゃん、あん」の家庭で育った私としては、是非、ありがたく頂きたいところです。

しかし、現在の下腹部の違和感と明日の仕事のことを考えると・・・。

どうしても、食べる勇気が湧いてきません。


もし、明日、わが治療院が臨時休業した場合。

思い余って、バナナを口にしたと思ってください。



実は、本日。

まだ、あるんです。

後日の小ネタにしておこうと。

数枚の写真を携帯電話で撮影しております。


そう、店内のラインアップです。

ビスコ⇔かっぱえびせん闘争など、一部に根強いファンもいらっしゃいます。

ただ、「バナナ凍傷事件」が発生したため、急遽、特番を組ませて頂いた次第です。


ということで、この勢いで、明日にでも、その写真をご紹介させて頂きます。

新鮮な写真をバナナのように色褪せさせるわけにはいかない。

そのことを本日、Yさんから学ばせて頂いたように思います。


本日の緊急特番。

この私の衝撃を共有頂き、ありがとうございます。

これで、心おきなく(?)、床に就けます。


では、今宵はこのあたりで。

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コメント

隠し事がなく何でもオープンなYさん。
限界も境界も法則も時間もためらいも迷いも
小細工もあらず。
あるのは、ただひたすらそこに「あるがままに在る」
ということのみ。
地球的存在ですね。地球は、そこで何が起こって
いようとただそこに在るだけ。人がその上で
四苦八苦もがいていても、大きな青い天体は
どかーんと腰を据えて静かに回っていらっしゃる。
Yさんは大阪のおばちゃんに姿を変え、この乱世に
降りたった宇宙の使者(ショッカー)かもしれない。
くだらんことで気をもまんと、天体的視野で
生きやーよと。
夜が終われば、朝が来る~
冬が終われば、春が来る~ 
終わりよければすべてよし~
(下痢さえしなければね!) 

しかし、そう思っても、得たいの知れない異界に住む
Yさん。お宅の裏庭に「ほったらかしの」バナナの木
が1本あり、落ちて朽ち果てたバナナをたまたま
見つけ、収納名人、隙間ありの冷凍庫にちゃっかり
収納し、Let it be、その日たまたま開けたら
目に入り、ためらいもなく鍋に入れた、という
推理も決してはずれとは、、、言えないだろう。。。

いわし雲キティ 2009年09月19日 22:33

キティさん、こんばんは。
おっしゃるように、ほんと自然体なんです。
まさに、「色即是空」の「空」を体現していらっしゃるのです。

人に流されない。
己が心のあるがまま。
なかなかできませんよ。

また、そのバナナ伝説、十分、あり得ますね。
残念ながら、持ちビルなので、裏庭はございません。
しかし、お隣はお寺。
その境内の敷地を私物化、いえ、借りられている可能性はありますね。
今度、バナナが栽培されていないか、チェックしてみます。

いつもありがとうございます。

manablog 2009年09月20日 01:34

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