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ショッピングサイト【アクトスモール(ACTOS Mall)】

2009年12月24日 00:01

それは、ほんとに『絶対』なの?

果たして、ほんとにそうですか?


Iさんは、50代の男性。

大手企業の管理職です。

先日、昼すぎに職場からお電話を頂きました。

「今から早退しますので、予約をお願いします。」


Iさんも、当院の常連さんです。

以前は、何か症状がある時に来院されてました。


しかし、ここ半年は、少し疲れがたまられると、来て頂けるようになりました。

「転ばぬ先の杖ですね。痛い思いはしたくないですから。」


さらに、ご自宅で、養生のために、棒灸もされています。

ほんと、うまく活用して頂いてます。



そのIさんが、お仕事を早退してまで、急遽、来られるとは。

夕方、来院されました。

もう入ってくる時から、足をひきずっていらっしゃいます。


「どうされたんですか?」

「いや、腰が痛くて、歩けなくなってしまいまして・・・。」

「ほお、いつからですか?」

「昨晩から、少し違和感があったんです。」

「はい」

「で、今朝、起きたら、もう激痛で。」

「そうですか。でも、出勤されたんですね。」

「ええ、午前中はどうしても外せない商用がありまして。」


で、商用が終わり次第、タクシーで帰宅されたそうです。


「では、ちょっと拝見させてもらいますね。」


脈診、腹診の結果、胃がヘロヘロに弱っています。

腰が痛いとおっしゃってますが、腰でもやや上の方。

そこは、ちょうど胃の裏側です。


特に、忘年会シーズンの今頃は、多いんですよね。

腰でもやや上の方が痛い場合。

さらに、背中を後ろに反らすのがつらい場合。

ほとんどの場合、胃経が原因です。

だから、腰に湿布を貼っても治りません。


試しに、過去記事でもご紹介しました胃経の「陥谷(かんこく)」。

押してみると、飛び上がらんばかりに痛がります。


「最近、飲まれましたか?」

「ええ、痛くなる前日に。」

「忘年会ですよね。」

「そうなんです。立場上、どうしても出席しないといけませんし・・・。」

「そりゃ、そうですよねえ。」

「で、飲んだ帰りに、腰に違和感が出始めたんです。」

「結構、飲まれたんですか?」

「焼酎の水割りを5~6杯に、ビール1~2本ってところでしょうか。」

「ご自分としては、多いほうですか?」

「いや、これぐらいなら、これまでは平気でした。」

「ほお」

「しかし、先生に言われてから、プライベートでは、ほとんど飲みに行かなくなりました。」

「へえー、そうでしたか。」

「だから、ほんとに久しぶりだったんですね。」

「なるほど。」


多分、焼酎の水割りが効いたんでしょうね。

氷を入れて、キンキンに冷えたヤツをクイッといっちゃたようです。


冷えたモノを飲むとね。

胃は、燃えるんです。

もちろん、アイスクリームなんかを食べても同じ。

逆に、燃えてしまうんですね。


胃は、冷えてしまったら、「消化」という大事な仕事ができないわけです。

だから、血液を胃に思いっきり集めて、温度を上げようとします。

サーモグラフィーで視たら、胃が真っ赤で、手先、足先が青色でしょうね。

末端冷え症の原因でもあります。


当然、胃は、オーバーワークで疲れてしまいます。

Iさんは、普段、胃が働き過ぎでした。

脈を診ても、いつも胃が荒れているんですね。


しかし、その日は、ヘロヘロ。

もう荒れる元気もないってかんじ。


とにかく、脾経、胃経の調整にかかりました。

ツボもかなり響きます。


おまけに、腎経も弱ってました。

腎経が弱ると、前屈がつらくなります。


Iさんは、見事なものでした。

磁気テープを腎経、膀胱経のツボに貼ると、前屈が楽になります。

逆に、脾経、胃経にのツボに貼ると、後屈が楽になります。

是非、鍼灸専門学校のモデルになってほしいところです(笑)


施術を終え、少しは楽になって頂けました。

しかし、スタスタと歩くには、ほど遠い状況。


でも、脈が良くなりましたからね。

胃の脈に力強さが出てきました。

この脈の様子なら、おとなしくカラダに任せておけば、回復も早いでしょう。


しかし、企業戦士は、そうも行きません。

「何とか歩けるようにしてもらいましたから、明日は、出勤できますね。」

「やっぱり出勤されるんですよねえ。」

「すいません。もちろん、静養しておくのが一番ってことは分かるんですが。」

「はあ、私もサラリーマンでしたから、よく分かります。」

「実は、部下で異動する者が一人、いましてね。」

「ほお、変わった時期ですね。」

「ええ、家庭の事情がちょっとからんでまして。」

「なるほど。」

「で、明日は、彼への異動発令なんですよ。」

「そりゃ、休めないですね。」

「ええ、そうなんですよ。」


直属の上司としては、仕方ありませんね。


「けど、その日は、送別会とか用意されてるんじゃないですか?」

「実は、そうなんです。」

「じゃあ、また、飲むんですね?」

「いやあ、控えめにしようとは思うんですが・・・。」

「注がれたらねえ。」

「ええ、さすがにね。」

「ほんとお察しします。」


そうして、Iさんは、帰宅されました。

足をひきずりながらも、来院当初よりは、マシになってました。


で、翌々日。

早朝から電話が鳴ります。

Iさんです。


「どうされましたか?」

「いやあ、申し訳ないんですが。」

「やっぱり飲まれたんですね?」

「ええ。で、今朝、起きたら、症状が逆戻りに・・・。」


その日も、忘年会があったようですが、さすがに欠勤されました。

来客があったようですが、先方にもお詫びの電話を入れ、部下に代わってもらったようです。


「やっぱりでしたね。」

「ええ、分かってたんですけど。」

「でも、今日は、来客があったのに、よく休まれましたね。」

「いや、足を引きずって、痛そうな顔をしていては、相手に失礼ですしね。」

「そりゃ、そうですよね。」


その日も、施術後、そこそこは回復されました。

けど、後は、カラダの治る力に任せて、静養するしかありません。


「けど、まだ、年内に忘年会が3回もあるんです。」

「えっ、まだ、そんなに!?」

「立場上、顔だけでも出さないとって思うんですが。」


顔だけ出して、素直に帰られるとは思えませんが(笑)

そんなことをしたら、症状が悪化するのは、目に見えています。


「う~ん、これは、Iさん。『お試し』かもしれませんね。」

「はあ?『お試し』ですか?」

「ええ、『手放す』ことのね。」

「なるほど、『手放す』ですか。」


そうおっしゃって、しばらく感慨深く考え込んでいらっしゃいました。

さすが大手企業の管理職になられている方。

外見も、物腰も、紳士的ですしね。

当然、人間的な深みも、私より遥かにお持ちです。

ご自分なりに感じられるところがおありなんですね。


「まあ・・・私の課題ですね(笑)」


そう苦笑されながら、その日は、ご帰宅されました。


3日後。

Iさんから、お電話を頂きました。


「おかげさまで、普通に歩けるようになりました。」

「えっ、ほんとですか?」

「ええ、多少、違和感は残るものの、痛みはもうありません。」

「そうですか。それは何よりですね。」

「ええ、今回は、勉強になりました。」

「と、おっしゃいますと?」


Iさんの声も軽やかです。


「『お試し』ですよ、『お試し』。」

「ああ、そんなこと、申し上げましたね(笑)」

「実は、あれから、ずっと会社を休んでいるんですよ。」

「ええっ!ほんとですか?」


これは、驚きましたね。

企業戦士の代名詞のようなIさん。

年末の忙しい時に3日も連続で。


「これがね、先生。」

「はい。」

「何とかなるもんですね。」

「何とかなりましたか(笑)」

「ええ、部下には、多少、うらまれているかもしれませんが(笑)」

「いいんじゃないですか。部下にうらまれるくらいなら(笑)」

「そうなんですよ。それが、仕事ですから(笑)」


そういえば、Iさんの声は、軽いだけでなく、柔らかいですね。


「だいぶ肩の力が抜けられたようですね。」

「はあ、少しは手放せたのかもしれませんね。」

「ほお、それはすごい気づきですね。」

「ええ、自分が『絶対』だと思っていたことが、そうでもないんだなと。」

「うわー、それは、ほんとに大きな転機ですね。」

「先日の異動発令でも、私の上司に頼むこともできましたしね。」

「なるほど。」

「後で、本人にフォローしておけば、理解してくれたでしょうし。」

「確かに、そうでしょうね。」

「ええ、結局は、自分で足かせをつくっていたことが分かりました。」

「ご自分で?」

「ええ、会社や常識のせいにしてましたけど。」

「ほお。」

「結局は、自分自身の思い込みや見栄だったんですね。」

「それは、非常に意義深い3日間でしたね。」

「そう考えると、『絶対』っていうものが、ほとんどないことに気づきました。」

「みなさん、それに苦しまれて、ストレスでカラダを壊されますからね。」

「はい。だから、今回は、ほんといい勉強になりました。」


これは、深いですね。

『絶対』っていうものが、ほとんどない。

『絶対』にしているのは、自分自身の思い込みであると。


かく言う私も、いまだに「~ねばならない」にとらわれることがあります。

何と言っても長いですからね、私も(笑)

やはり簡単には、抜けてくれませんね。


今回は、Iさん、ご自身が気づきを得られました。

と、同時に。

そんな私自身への学びであったように思います。


いやあ、このお仕事、いいですよ(笑)

おまけに、天真爛漫な教祖さまが、毎週、レクチャーしてくれますからね(笑)


ほんとに「学ぶ」ために、この世に生を受けた学くんでした。


いつもありがとうございます。


では、今宵はこのあたりで。



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コメント

学ぶための学くんに大笑いでした!

ちなみに私の名前「泰子ーヤスコ」は
「天下泰平」でーす(笑)

いつも勉強になる楽しい話をありがとうございます。

なかよし家族 2009年12月24日 08:54

不惑を前にして、「学くん」もないものですが(笑)
笑って頂けましたら、嬉しいかぎりです。

泰子さんは、天下泰平ですか。
すでに、「家庭」や「友人」を泰平にされておられるようですね。
天下取りも近しかと(笑)

いつもありがとうございます。

manablog 2009年12月25日 00:26

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