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あとで、ワックスもかけておいてください。
さて、帰り間際にYさんから頼まれたおつかいとは?
「で、何を買ってきたら、いいんですか?」
「先生、ちょっとお風呂場に来てもらえます?」
「はあ」
ん?
これは、どういうことだ?
お風呂場にあるグッズということか?
しかし、石鹸は、箱ごと積み上げるほど、あるはず。
また、シャンプーや洗剤などの日常品なら、わざわざ私には頼まれません。
実は、これまでも、度々、Yさんからは、お買い物を頼まれています。
最近では、こんなかんじ。
・50g単位まで計れる体重計。(最近、ホコリをかぶっています。)
・テンピュールの低反発マクラ。
・同じくテンピュールの足置きクッション×2個。
・シャッターのリモコンを入れるケース。
その他、家電製品やら、健康グッズやら、その系統は、私に頼まれるのです。
で、大体、楽天などのネットショップで購入して、ご用意するんですね。
しかし、お風呂で使うモノで、私に依頼されるものって?
はてさて、何だろう?
「はい、先生。こっち、こっち。」
Yさんが、お風呂場の扉を開けられます。
で、洗い場の壁にかかっているアイテムを指差されます。
「コレなの、先生。」
えっ!?
これって、よく観ると・・・。
何で、こんなものが?
「あのー、Yさん。」
「はい?」
「これで、お風呂を洗っていらっしゃるんですか?」
「いーえー。」
「えっ、違うんですか?」
「お風呂は、こっちにあるスポンジで洗っています。」
「じゃあ、もしかして・・・。」
「そう、これで、カラダを洗ってるんです。」
「・・・。」
もう、お分かりになられましたか?
Yさん宅の浴室の壁にかけられていたモノ。
一番、形状が似ているのがコレです。
そう、洗車ブラシです。
「Yさん・・・ほんとに、これでカラダを?」
「そうですよ。」
「痛くないんですか?」
「全然。」
「・・・。」
何ということだ。
「洗車」どころか、「戦車」並みの装甲ではないか。
皮膚の弱い人なら、間違いなく、血だらけだろう。
よく観ると、ブラシはかなり使い込まれています。
毛先が、ほとんど毛羽立っています。
しかも、毛先が丸く反り返っているではありませんか。
きっとナイロン線維が負けてしまったのだろう。
その装甲の厚さに。
「でもね。」
「はあ」
「やっぱりナイロンって、お肌に良くないと思うの。」
「まあ、そうでしょうね。」
っていうか、そもそも論じるポイントは、そこじゃないでしょ。
楽天で確認してみました。
本来、お風呂で身体を洗うブラシ。
「日用品・生活雑貨」→「バス・トイレ用品」
に分類されています。
しかし、Yさんが愛用されているこのブラシ。
「カー用品」
に分類されています。
「車」ですよ、「車」。
そもそも、「人」じゃないんです。
そんなカー用品でカラダを洗っておられる方に「お肌に良くない」とか言われてもね。
説得力の欠片もありません。
まさか『水アカ一発!』とかで、お肌のシミを取られたりしてないだろうな?
「これ、いつ頃から使っておられるんですか?」
「さあ・・・いつからかしらねえ。」
「そんなに昔なんですか?」
「そう、足が悪くなる前はね。」
「はあ」
「わが家にもマイカーがあったんです。」
「なるほど。」
「だから、20年くらい前かしらねえ。」
「・・・。」
モノをね。
捨てないんです。
もうお分かりですよね?
賞味期限なんか関係ありません。
とにかく、捨てられないんです。
「もったいない」から。
きっと洗車ブラシも喜んでいることでしょう。
ここまで、活用してもらえるなんて。
何年も車のボディを磨き続け・・・。
挙句の果てには、装甲の厚い「戦車」、いえ、「Yさん」のボディまで磨かされ。
そう、こんなに毛先が丸まって、反り返るまで。
鳩山総理、「彼」に国民栄誉賞をあげて頂けないでしょうか?
「でもね、先生。」
「はい?」
「なぜ、このブラシを使い続けているかというとね。」
「はい。」
「ほら、私って、股関節が悪いから、かがめないでしょ?」
「そうですね。」
「だから、足を洗おうにも膝から下には手が届かないの。」
そうでしたか。
そのために。
「で、お肉が邪魔してね。」
「はあ」
「背中にも手が届かないの。」
なるほど。
それは、よく理解できます(笑)
「だから、このブラシを使っているんですけどね。」
「はい。」
「でもね。」
「はあ」
「このブラシってね。」
「はい。」
「柄が短いんです。」
確かに、そうですね。
洗車のためのブラシですからね。
あまり長いと、逆に、使いにくいはずです。
「だから、背中の真ん中とか、足の指先とかが、どうしても届かなくてね。」
「なるほど。」
「洗い残しが気になるんです。」
「そうでしたか。」
それ以前に、もっと気にしなきゃいけないことがあるように思うんですが・・・。
「で、柄が真っ直ぐでしょ?」
「そうですね。」
「だから、特に、背中が洗いにくいんです。」
「そうかもしれませんね。」
「ちょっとキュキュって、柄が曲がっているやつがいいんです。」
「なるほど。」
みなさん、お分かり頂けましたか?
私は、こんなことを頼まれてしまったわけです。
ただね。
今回ばかりは、私もちょっと悩んでましてね。
普段、私は、お風呂でカラダを洗うのにブラシなんか使わないんです。
天然塩を直接お肌に擦り込んでますからね。
で、ひとつ、伝説ファンのみなさんにお願いがあります。
もし、お風呂でブラシをお使いの方がいらっしゃったら、オススメの一品をご紹介頂けませんか?
できたら、ネットで購入できるものがありがたいです。
<Yさんのお肌をいたわる会事務局>
tanida@crocus.ocn.ne.jp
ただし、忘れてはいけません。
「戦車」の装甲にも負けない丈夫な毛先が必要だということを・・・。
採用させて頂いた方には、もれなくYさんプレゼンツ「ボディーローション詰合わせセット」をお贈り致します。
もちろん、入手ルートならびに製造年月日不明の安心の一品。
あなたのご応募を心よりお待ちいたしております。
果たして、今週の木曜日。
私は、Yさんのニーズにお応えすることができるのだろうか?
それとも、不興を買って、120mm滑空砲の餌食となるのか?
それは、あなたの双肩にかかっているのかもしれない・・・。
-完-
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