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思わず心を奪われてしまいました。
とうとう、ゲイの世界へ走ってしまったのか?
ご心配して頂いて、ありがとうございます。
確かに、『パタリロ』はよく観てました。
クックロビン音頭も踊った記憶があります。
しかし、「彼」の周囲にバラの花が咲いていたわけではありません。
昨日は、出張施術の日でした。
いつも地下鉄で移動します。
で、駅の出口から地上に出て、すぐ。
「彼」との運命的な出会いが待ち受けていたのです。
彼は、私の少し前を歩いていました。
歩道の真ん中をゆっくりと。
私は、彼の左横から追い抜こうとしました。
その時、正面から自転車が走ってきました。
運動部の練習帰りの高校生でしょう。
歩道ですが、結構なスピードが出ています。
彼の右手を通り抜けようとします。
でも、歩道が狭いので、急ブレーキをかけて減速しました。
彼は間近でその音を聞いて、左手に身をかわしました。
そこで私と接触。
まあ、肘が軽くあたった程度です。
「すいません。大丈夫ですか?」
って、先に彼が言ってくれたんですね。
「ああ、いえ、大丈夫ですよ。」
その瞬間、私は心を奪われてしまったわけです。
彼の優しい微笑みに。
それじゃあ、ほんとにパタリロの世界じゃないかって?
いえいえ、ご安心ください。
あまりにもね。
キレイだったんです。
彼の表情が。
彼はね。
目の不自由な20代の青年。
白い杖を持っていました。
私は、その時、ちょっと疲れてましてね。
さっさと帰って、お風呂に入りたいなあって。
そんな私には、あまりにも鮮烈過ぎたんです。
ほんとに屈託のないピュアな笑顔が。
彼は、その後も何度か頭を下げてくれました。
「ああ、ほんとに大丈夫ですから。ありがとう。」
自転車は、そのまま、通り過ぎてしまいました。
けど、彼にもケガはないようです。
思わず私も軽く頭を下げました。
彼には見えないんですけどね。
で、彼とはそこで別れたんです。
けど、私はしばらく後ろを振り返りながら、歩いてました。
どうしても、彼のことが気になったんです。
彼との差が50mくらい離れたところで、前を向いて歩き出しました。
そこで、思ったんです。
「ほんとに魂のキレイな人あったなあ。」
なぜか涙が出そうになるんです。
何も悲しくないんですよ。
もちろん、彼に同情しているわけではありませんよ。
それは、あまりにも失礼ですから。
ただ、感動しちゃったんです。
東洋医学ではね。
「目は魂の状態を映し出す」と云われています。
「目は心の窓」とも言いますもんね。
彼の目は見えなくても表情全体から伝わってきました。
その時。
ちょっと曇っていた私の心。
でも、彼のおかげで、すごく透き通ったような爽快な気分を味わわせてもらいました。
ひと晩、経ってもね。
彼の表情が忘れられないんです。
多分、しばらくは消えないだろうなあ。
きっと魂のレベルでは、はるかに大先輩の彼。
波動の高い彼に引き上げてもらったような感覚。
いろんな気づきを頂いても、すぐに忘れてしまう自分。
いつでも「目」の前のことに左右されてしまう自分。
昨日、そのタイミングで彼に出会えたのも、ありがたいシナリオなんでしょうね。
「やっぱり偶然って、ないよなあ。」
私の「舞台」に友情出演してくれた彼。
さて、そのシナリオの続きはどういう展開に持って行きましょうか?
そんなことを考えさせてもらった一日でした。
では、今宵はこのあたりで。
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